茨大iOPラボ「場づくりラボ実践編:NEXT・カワシマ「らぽーる広場」の場づくりWS」リポート

iOPラボ 茨大 NEXT・カワシマ

iOPラボ初回から続けてきた場づくりラボ!(第1回の様子はこちら
毎月1回開催をしてきて通算6回目となる今年度最後は、実践編として『NEXT・カワシマらぽーる広場」のワークショップ』です。
ひたちなか市にある「らぽーるカワシマ」の活用アイディア出しをしました。

NEXT・カワシマ

今回はいつもの茨城大学インフォメーションラウンジを飛び出して、「らぽーるカワシマ」(ひたちなか市津田1398−1)で行います。水郡線・常陸津田駅と常磐線・勝田駅の間に位置しています。
ワークショップなどに使える場所があり、机とテーブル、ディスプレイやスピーカー、キッチンまでついています。
まずは全員で自己紹介から始めます。学生から塩パンの差し入れがあり、コーヒーと一緒にブレイクします。
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まずは川嶋啓太さんからNEXT・カワシマの歴史についてお話いただきます。

今日3月15日(金)で61周年になりました。
創業した祖父は、国家公務員として働いていましたが、ハンコを押す仕事が嫌になって。笑
友達の父親がプロパンガスをやっていて、ひたちなかに戻ってきてプロパンガスを始めました。
最初、この辺りでは誰もやってなかったので、よく売れたそうです。
今、2代目となる父親は、ガス以外の電気、リフォームなど暮らしのトータルサポートを始めました。

次に、川嶋さん自身のお話を伺います。

僕自身は、3年前に戻ってきました。高校時代は野球に明け暮れていて、推薦で京都の大学に進学しました。敢えて、知り合いがいない場所でやってみたいと思ったんです。
就活をせずにニューヨークへ行ったりしましたが、家業を継ぐ前に修行をしたいと思い、SNSマーケティングの会社に就職しました。そこでは、社員30人から300人になる経験をしました。

NEXT・カワシマでは、営業を担当しています。
信頼をつくることが価値だと思い、らぽくらぶ」という会員サービスを広げています。
ちょっとした困り事を解決できるサービスから、地元のツアーなど、様々な特典を受けられます。

らぽくらぶのサービスは3つあります。
カワシマオフ
お掃除・片づけ・処分のサービスが充実しています。頻繁に追加されたり削除されたりしているそうです。
この辺りは、スピード重視でやってみて改善しています。

ローカルオフ
地元の飲食店や美容室などからちょっとしたサービスが受けられます。

クラブオフ
ファミリーレストランなど全国にあるお店から割引などの特典が受けられます。

誰でも会員になることができ、会員費はガス契約者が月100円、一般は月300円です。

現在約2,000名の会員がいますが、10,000名まで増やしたいと思っています。
また、らぽーるでワークショップやイベントができます。ガスの検針の際にチラシを入れるので、無料でイベントの広報もできます。

ガスというインフラ事業は安泰だと思われがちですが、人口は減っていくし、都内の業者の進出もあります。「らぽくらぶ」という福利厚生を地域でシェアする。これ自体がインフラサービスだと思います。ソフト面のインフラサービスを担って、祖父の時代から培ってきた信頼をもっと広めていきたいです。

イベントは、会員さんが企画しており、パンや味噌づくり教室、バーバリウムの製作など暮らしが豊かになりそうなものがとても多いです。
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川嶋さんにお話いただいた後に質疑をします。

Q.社員構成を教えてください。
A.従業員数は約40名です。正社員が25名、パートが15名程度。

Q.新卒社員は採ってますか。
A.毎年1~2名の新卒採用をしています。
ガス会社にはいって、こんな色んなサービスをすることに驚いてますよ。笑
毎週「らぽくらぶ」の企画会議にも入ってもらっています。否定批判はせず、どんなアイディアでもどうやったらできるかを考えています。

Q.らぽくらぶを月額会員制にしている理由を教えてください。
A.会員になってお金を払ったからこそ使おうと思ってくれます。
利用頻度をあげて、接点を複数化してもらうことが目的ですので。

Q.らぽくらぶの利用者層を教えてください。
A.持ち家の方が多いので、40代以上が多いですね。
茨城大学近くのアパートにも会員はいますよ。

 

活用アイディア出し

ここまでお話を聞いて、みんな「らぽくらぶ」のサービスの多様性、既存サービス(ガスなど)との連携など、とても感心しました。その後、参加者と川嶋さんでディスカッションをします。

出てきたアイディアをまとめると大きく3つ。
①小学生などの子供の勉強サポート
大学生が小学生に勉強を教えてあげる。
夏休みには自由研究のサポートをする。

②地域のおばあちゃんの料理教室
料理上手なおばあちゃんが料理の作り方を教えてくれる。
花嫁修業や、1人暮らしの人が教わりながら、一緒にごはんを食べられる。
集まる人が家族のようになれる場にする。

③学生の合宿
今回のような企画合宿や、大学のサークル(音楽系)に使ってもらう。
フェスのようなイベントをやっても面白い。

今回のアイディア出しはここで終わりにして、各々感想を言います。
「4月から新入生がくるので、ここで色んなことができれば学生が来そう。またiOPラボとしてやりたい。
「会社とお客の境界を曖昧にして、地域と一緒にやっているところが面白い。」
「単身の高齢者が増えて、見守りが必要というが、ガスは常に接点がある。1人暮らしの学生も意外と孤独だったりするので、こういう場は必要なんじゃないか。
おうちパン教室に参加したいと思いました。おばあちゃんの料理教室は面白そう。
「らぽーるでは、色んな体験を売っている。イベントなどで知ってもらい、会社のファンになってもらう。

「らぽーるカワシマ」には、キッチンがあり、立派なスピーカーもあります。食べ飲みOKなイベントができそうです。川嶋さんは、「学生さんに1日貸し出すんで、好きなことやってください!」と仰っていて、具体的にイベントを企画する第2回目を開催したいと思いました。