卒業して社会に出る人たちに贈る5つの言葉

大学卒業・新入社員へ

今、サイバーエージェントの藤田社長の講演を聴いている。
僕が新卒で入ったのは小さなITベンチャー。
業界の中でサイバーエージェントは代表的な会社だった。

藤田社長の「渋谷ではたらく社長の告白」という本に、
「社員が帰れないと思って、入社初日から寝袋を持ってくる」というエピソードがある。
それを読んでいたので、僕は会社を決める時に、本当にビビっていた。
「やりたいことのために、もう1回だけがんばろう!」と覚悟を決めて入った。
(2年目の一時期は、本当に帰れない日の方が多かったが。。。)

さて、実践型インターンのコーディネートを始めて3年が経過した。
今年は卒業となる学生も多く、「贈る言葉」をしてみようと思う。
せっかくなので、そのエッセンスを、いつもながら真面目に5つにまとめてみた。

インプットからアウトプット

自分が社会人になった時に感じた1番の価値変化は、
評価の対象がインプットからアウトプットに変わることだ。
学校では、学ぶことが勉強。
テストというチェック機能をもって、インプットを測られ、評価を受ける。
でも、社会にでるとインプットがどれだけあるかではなく、
それを使ってどんなアウトプットを出せるかに評価軸が変わる。

もちろん、入社してすぐに良いアウトプットを出すことは難しい。
良いアウトプットを出せるようになるコツは、とにかくアウトプットしまくることだ。
営業の時、会議の時、合ってるとか間違ってるとか気にせずに、何か言っておこう。
自分の考え、賛成なのか反対なのか、ポジションをとってみる。

市場と向き合う

アウトプットをすれば何かしらの反応がある。
良いか、ダメかのフィードバック、それに対する意見とか。
自分の考えと相手の考えのギャップを理解し、埋めていくことが成長につながる。

そういう意味で、手っ取り早いのは市場と向き合うこと。
商品やサービスを、お客はどう感じているのか。
それをしっかり聞き取って、どこが価値で、買うまでの障壁になっているのかを理解する。
単に売るだけじゃなく、買いたいと思われる商品やサービスに近づけていく。

もし、バックオフィス系の仕事なら、どうすれば周りの方が喜んでくれるのか。
それを意識してみよう。

信頼をつくる

仕事はそもそも相手がいて成り立つ。
お客様だったり、会社のメンバーだったり。
独りよがりにならず、相手がどう感じているかを知り、信頼してもらえるようになろう。

例えば、いつまでに提出するものがあって、無断で期限を過ぎてしまったら。
仕事中に、どこかに行って全然戻ってこなかったら。
「どうしたんだろう?」「大丈夫なのだろうか?」と、相手は不安や疑問を感じるだろう。
約束を守る。小まめに報告する。とか、
相手の立場になって考え、やってもらって嬉しいことをやろう。

良いアウトプットを出せるには時間がかかる。
でも、「挨拶する」とか「小まめに報告する」とか、すぐにできること。
100点とれなくても、すぐできることで、10点、20点を確実にとる姿勢は大切だ。
(当たり前ができるだけで、求められる人材になれる。周りの人は、すぐサボるから。)

平等はない

学校の授業であれば、誰でも発表できる。
運動でも、誰でも出場機会がある。
学校は平等に機会を与えるが、社会は平等に機会を与えてくれない。

逆に考えて欲しい。
あなたが仕事を任せる立場だったら、仕事がちゃんとできる人に任せたいだろう。
期限には遅れる。ちゃんとしたアウトプットが出てこない。
そんな人に任せたいと思わない。

ただし、新入社員がいきなり仕事ができるとは思ってない。
若い内は仕事をふってもらえる。
だからこそ、1つ1つを大切にし、頼られる人になっていこう。
はじめはつまらない仕事と思うかもしれないが、チャンスの場面は必ず訪れる。
そのときに結果が出せるようになっておこう。

たくさん依頼が来るようになるといいことがある。
誰と何をやるか、自分で選べるようになる。
仕事はどんどん楽しくなっていくだろう。

会社以外のコミュニティを持つ

仕事をしていれば、思い通りにいかない時や、成長しているのか不安になる時もある。
そういう時のため、会社以外のコミュニティがあると良い。
会社以外で評価される場所があるのは、精神的には楽になる。
自分の会社だけに依存しないようにしよう。

他にも、同じ年で他の会社で働く人は、どんな考えをしているかを知ったり。
別コミュニティの人脈が、本業の仕事につながったり。
色んな良いことがある。

ちなみに、僕の場合は「地域系」や「ももクロ」とかだった。

最後に~誰でも最初は1年生~

書いていたら、働く前の人には実感しにくい内容になったかもしれない。
最後に、安心して欲しいのは、
「みんな新入社員の時期があり、大体なんとかなっている」ことだ。
上司も先輩も、苦労や挫折を繰り返し、長い時間をかけながらできるようになってきた。

『焦らなくても大丈夫。ちゃんと成長しているから。』